優勝マンチェスター・シティの「通信簿」発表!満点だったスター、最低点だったスターは

プレミアリーグで3連覇を成し遂げたマンチェスター・シティ。

復活したアーセナルと優勝争いになったが、最後は力を見せつける結果になった。

ここでは、『Guardian』による今シーズンの採点を見てみよう。

GKエデルソン、9点

ほぼパーフェクト。まただ。

このブラジル人GKは、シティの最終ラインの控えめなスターであり、プレッシャー下でも冷静にボールを短く叩いて攻撃の起点となったり、アーリング・ハーランドに50ヤードのパスを通す視野がある。

空中戦でも支配的で、必要なときには豹のような反射神経を発揮する。

DFカイル・ウォーカー、8点

グアルディオラ監督のチームにおける事実上の“風見鶏”となったDFにとって興味深いシーズンとなった。

指揮官は「カイルが戻ってきた」と、2月のトレーニングでの彼の態度について語っていた。だが、その翌月には彼をスタメンから除外し、後に「それ(偽サイドバック)ができない」からだと説明。

ナタン・アケの負傷により、復帰の道が開かれると、ウォーカーはまたしっかりとした支持を受けるようになった。

DF・MFリコ・ルイス、9点

昨年10月時点ではリザーブリーグでの出場しかなかったこの若者は、グアルディオラの言葉を借りれば、シティの3連覇に不可欠な存在になった。

指揮官は「フィリップ・ラーム」のようだと語っており、DFとMFのハイブリッドとしてスムーズに機能したことは、18歳という年齢からすると驚異的なことだ。

DFルベン・ディアス、9点

彼がグアルディオラのお気に入りなのは、その冷徹なまでの集中力が指揮官が全ての選手に求めるサッカーしか考えない性質を体現しているからである。戦士のメンタリティと冷静な頭脳を併せ持つこのポルトガル人は優勝の立役者だ。

DFエメリク・ラポルト、7点

昨季はレギュラーだったが、今季はジョン・ストーンズとポジション争いでその座を失うことに。

その理由は、ストーンズのプレーメイキング力と、アケとマヌエル・アカンジのデュエル能力だ。

DFマヌエル・アカンジ、9点

彼にはサッカー脳があるが、それは数字の才能と関連しているかもしれない(暗算が特技)。

グアルディオラ監督の幾何学的な要求を計算し、それを実行する能力を持つこのスイス人はデビュー戦から活躍した。主にCBとして契約したが、サイドバックとしても素晴らしい。

DFジョン・ストーンズ、10点

彼がエヴァートンにいた2015-16シーズン、グアルディオラ監督はこのディフェンダープレーメイカーが新生シティの支柱になりえると見なしていた(ペップのシティ就任は2016年)。

それから7年後、ストーンズはついに開花した。流動的かつ直感的でエレガント。CBからであろうと右SBからであろうと中盤に入った時は生粋のMFに思えた。

DFナタン・アケ、9点

彼はシティのDF陣のおけるジョーカー的存在だ。なぜなら、昨夏には余剰人員として売却されたかもしれなかったからだ。 しかし、違った。

カンセロの退団、そして、監督に選手選考のジレンマを与えようとするアケの気迫が、彼をビッグゲームのレギュラーにしたのだ。このオランダ人は信頼性が代名詞だ。

DFジョアン・カンセロ、6点

グアルディオラ監督と対立した場合、勝者はひとりしかいないことになる。それはシティで最も輝くスターの一人であることを主張していたディフェンダーではなかった。

1月にバイエルン・ミュンヘンにレンタル放出されることになり、それが指揮官の裏目に出ることはなかった。

MFイルカイ・ギュンドアン、9点

「ロールスロイス」、「ベルベットのオペレーター」、「常にコントロール下におく」。

終盤に得点を量産し、さらに自身を高めた非常にクレバーな中盤の策士を表す俗称を好きに選んでくれ。

MFロドリ、9.5点

崇高なボランチだが、10点満点にならず。

その唯一の理由は、相手エリア内の危険的なゾーンに定期的に侵入し、時折ロングレンジからシュートを放つことから、もっと多くゴールを決めるべきだという意見があるからだ。

MFカルヴィン・フィリップス、5点

シティ1年目は大失敗と言わざるを得ない謎めいた存在。

支持派はW杯前に負った肩の怪我が障害になっていると指摘するが、リーズ時代の2020–21シーズンに最優秀英国人選手に選ばれた彼なら、グアルディオラ監督が要求する「狭いスペース」でのプレーにとっくに適応できているはずである。

W杯から体重超過で帰国したことを非難された彼は先日、ようやくリーグ戦で初めて先発起用された。

MFケヴィン・デブライネ、10点

シティが低迷した晩冬から初春にかけて、グアルディオラ監督は“ハッピーフラワー”とチームを批判し、デブライネには「シンプルなことを完璧」にやれと説いた。

その後の成果は…デブライネはアーセナル戦でゴールを叩き出すなどビッグゲームへの強さを見せつけ、そこからの4試合で3ゴール5アシストと大暴れした。

MFベルナルド・シウヴァ、8点

ギュンドアン同様に彼も今季で退団する可能性があるが、そうなった場合には印象的な“作品”を残すだろう。

ドリブルの才能があるためメッシのようなタッチライン際での脅威にもなれるし、中央で起用されれば、空間認識力に優れたマエストロになる。

FWジャック・グリリッシュ、9点

シティ2年目は素晴らしいものになった。DFと対峙するアグレッシブさでフリーキックを得たり、ゴールにつながる混乱を引き起こすことが多かった。

2年前の夏に1億ポンド(173億円)で加入した際、ペップが彼は気負っていたと言ったことは驚きだったが、もうそんなことはない。

FWフィル・フォーデン、7点

怪我と虫垂炎によって、“ストックポートのイニエスタ(シティのイニエスタというあだ名)”はこれまでよりも脇役に甘んじることが多かった。

だが、22歳は復調を見せている。グアルディオラ監督にとっては貴重かつ信頼できる武器のままだ。

FWリヤド・マフレズ、8点

他のどんなチームでもこのアルジェリア人魔術師はレギュラーだろう。

だが、(シティでは)シルバやフィル・フォーデン、ギュンドアンらと同じように呼ばれた時のために準備を整えてなければいけないし、そうしてきた。

ただ、今季の27試合で5ゴールは、28試合で11ゴールだった昨季より減少した。

FWアーリング・ハーランド、10点

かつて偉大なるニュージーランドのジョナ・ロムーがラグビーユニオンでやったように、この9番はプレミアリーグのストライカーの可能性を塗り替えるような圧巻のデビューシーズンを送っている。

33試合で36ゴールという並外れた偉業を成し遂げた彼は、まさに超人だ。

FWフリアン・アルバレス、9点

ハーランドの代役を務めるのは、プレータイムの少なさから難しいことかもしれない。だが、このアルゼンチン人はリーグ戦で8ゴールを記録。

アシストの少なさに監督や選手は不満かもしれないが、28試合中先発したのは11試合だけだ。

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10点満点はストーンズ、デブライネ、ハーランドの3人。一方、一番低かったのはフィリップスの5点だった。

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