「3カ月先まで予約いっぱい」は本当だった…なぜ崎陽軒の工場見学は人気なのか?

工場見学の冒頭にある「ひょうちゃん」の顔パネル=横浜市都筑区

 「3カ月先まで予約いっぱい」は本当だった-。2003年から始まった崎陽軒(横浜市西区)の工場見学の話だ。5月下旬現在で、今夏の予約状況は8月下旬まで埋まっていた。なぜ崎陽軒の工場見学は、長年にわたり人気を集め続けているのか? 魅了する理由を探った。

◆見学できるのは横浜のみ

 「シウマイ弁当」に「炒飯(チャーハン)弁当」、「横濱ピラフ」、「しょうが焼弁当」-。そもそも崎陽軒の弁当類は全て、本社工場(同市西区)と横浜工場(同市都筑区)、東京工場(東京都)の3カ所で作られている。

 なかでも横浜工場は別格だ。

 1975年に開業した「シウマイセンター」を全面改修・増築し、2003年、同工場として操業を開始。港北インターチェンジ(IC)の近くという好立地もさることながら、看板商品の「シウマイ」を製造する唯一の工場として長年親しまれている。同社によると、「シウマイ」は1日に約80万個も製造しているというから驚きだ。

 また見学者を受け入れているのも同工場のみだ。

 コロナ禍の昨年は人数を制限していたが、それまでは年間約3万人が来場。もともと受け入れ人数に制約があるものの、1日で最大180人の予約が可能だ。なお社会科見学の一環で小学生が来場する場合も、同様の予約枠での対応だという。担当者は「崎陽軒ファンや工場見学ファン、近隣住民など大人の利用も多い」と話す。

© 株式会社神奈川新聞社