手術・治療受けた声楽家、病院で感謝のコンサート 「生演奏で安らぎを」

患者らの前で曲を披露する萩野さん(左)と遠藤さん=滋賀県栗東市・済生会滋賀県病院

 滋賀県栗東市の済生会滋賀県病院でこのほど、滋賀県草津市在住の声楽家萩野美智子さん(68)の「ホスピタルコンサート」が開かれ、患者や家族らが美しい歌声と音色を楽しんだ。

 萩野さんは3年前に腕を骨折して同病院で手術し、リハビリ治療を受けたという。コンサートは病院への感謝と、生演奏を聴く機会の少ない人たちに安らぎを得てもらおうと昨年11月に続き、開催した。

 病院エントランスには患者や病院関係者ら約50人が集まった。友人のピアニスト遠藤玲子さん(64)=栗東市=と「みかんの花咲く丘」「ハナミズキ」「いのちの歌」など8曲を披露した。一部楽曲は栗東ロータリークラブのメンバーもマラカスなどを携えて共演し、聴衆が盛んに拍手を送った。

 80代の入院患者は「きれいな声を久しぶりに聞いた。現実から離れたような演奏を味わえた」と満足げだった。

© 株式会社京都新聞社