期限切れコロナワクチンを接種 モデルナ製なのにファイザー製の保存期間を記載

大津市役所

 大津市は29日、冷蔵保存期間を10~13日過ぎた新型コロナウイルスワクチンを5人に接種していたと発表した。健康被害は確認されていないという。

 市によると、使用されたワクチンは米モデルナ製で、冷蔵保存期間は解凍後30日間だが、昨年12月7日から今年5月25日までの間、誤って40日間長く記した1265回分のワクチンを12医療機関に配っていた。このうち2医療機関で4月18日と22日、20~40代の男女5人に本来の保存期間を過ぎたワクチンが接種されたという。

 市保健所の職員が医療機関にワクチンを配送する際、米ファイザー製の保存期間である10週間と記載していたことが原因だという。5人以外には有効期間の30日以内に接種されていた。

 5月25日に記載ミスが発覚し、市はこれまでに5人や医療機関に謝罪、説明をしている。市保健予防課は「市民や医療機関に心配をかけ、申し訳ない。ワクチンの有効期間、冷蔵保存期間の認識を徹底したい」としている。

© 株式会社京都新聞社