解散はいつ? 首相長男更迭、自民からも「最低最悪の子育て」と批判

 岸田文雄首相は、不適切な行動が相次いだ長男で秘書官の翔太郎氏を事実上更迭することを決めた。30日の国会では、立憲民主党から「なぜいまさら」と苦言を呈され「更迭ではなくけじめ」と反論。永田町では「解散への環境は整った」「総選挙は遠のく」と真逆の観測が交錯した。自民内からは、公職を巡る身内のドタバタに「最低最悪の子育て」との批判も上がった。

 「なぜ6月1日付での解職決定となったのか。先週末(26日)の参院予算委ではわが党の更迭要求を否定したではないか」。この日の参院経済産業委員会で首相は立民の田島麻衣子氏から追及を受け、「G7広島サミット後の地元との調整業務に区切りがついたから」「公邸の公的スペースでの不適切行為へけじめをつけた」などと説明した。

 その上で首相は「言葉遊びをするつもりはないが、更迭ではなくけじめだ」と答弁。田島氏は「6月分の各種手当は一切受け取らず返納するということか」とただし、首相は「退職金もボーナスも受け取らないと本人から聞いて確認している」と述べた。また、首相は「各種手当の中でも住宅手当や通勤手当はもともと受け取っていない」と付言したが、委員席には「公邸住まいなら当たり前」と苦笑いが広がった。

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