アヤックス、ファン・デル・サールCEOが退任…MD時代含め11年のフロント業務終える

写真:Getty Images

アヤックスは30日、最高経営責任者(CEO)を務めるエドウィン・ファン・デル・サール氏(52)の退団を発表した。

昨年9月にクラブとの契約を2025年6月30日まで延長していたファン・デル・サール氏だが、今シーズン限りでの退団が決定。ただ、クラブ監査委員会は、様々な職務の引き継ぎのために8月1日まで同職を継続することを要請しているという。

現役時代はオランダ代表の守護神として130試合に出場したレジェンド。クラブレベルでもアヤックスの他、ユベントス、フルアム、マンチェスター・ユナイテッドでプレー。2011年7月に引退していた。

引退後は古巣のアヤックスにマーケティング・ディレクターとして復帰。2016年11月から現職に就任した。

在任期間にアヤックスは更なる成長を果たし、エールディビジでは3度優勝、KNVBベーカーでも2度優勝。また、チャンピオンズリーグ(CL)でも2018-19シーズンにベスト4入りしていた。

また、移籍マーケットでも若手の有望な選手を輩出し、ヨーロッパの各国ビッグクラブへと高額な移籍金で売却。結果と共に育成クラブとしての本分を両立させていた。

アヤックスのフロントとしての11年間の仕事をこのタイミングで終わらせる形となったファン・デル・サール氏は、クラブへの感謝の言葉と共に自身の決断を説明した。

「約11年間の役員としての仕事は、ここでもう終わりになります。私たちは一緒に素晴らしいことを経験しましたが、信じられないほど厳しい時期でもありました。アヤックスでの2度目のキャリアで出会い、一緒に働いた人たち、そして一緒に達成したこと、経験したことにとても感謝しています」

「少し距離を置き、休息をとり、他のことをする必要性を感じています。このような時期に、この素晴らしいクラブの将来について決断を下すのは、良い気分ではないですが、私が辞任を決意した理由です」

一方、クラブ監査委員会のピエール・エリンガ委員長は、クラブとして同氏を慰留していたものの、最終的に個人の決断を尊重した旨を明かしている。

「我々はエドウィンに残ってほしかったが、彼は自分の決断をした。我々はそれを尊重しなければならない。昨シーズンは、彼がアヤックスを率いてきた全期間を反映したものではない。クラブは多くの成功を収め、多くの成長を遂げ、国際的な露出も増えてきた。彼の仕事は、残されたメンバーに引き継がれることになる。エドウィンは、8月まで移籍と助言に応じる予定です。8月1日以降に新しい取締役会を発表する予定だ。アヤックス出身の人物を取締役会に加えることが、私たちの野望だ」

© 株式会社シーソーゲーム