「先生」の定年、祝福のハーモニー 小松・北村さん、6月4日に教え子と記念演奏会

演奏会に向けて高校生とリハーサルする北村さん(右)=小松市公会堂

  ●200人指揮「感謝しかない」

 音楽教諭として小松市内の中学、高校の吹奏楽部を全国大会に導いた指導者で、石川の音楽文化振興に尽力する北村善哉さん(61)=小松市新町=の定年を祝い、かつての教え子たちがハーモニーを披露する演奏会が6月4日、小松市内で開かれる。「先生」の節目に約200人が駆け付ける予定で、指揮する北村さんは「小松で子どもたちに育ててもらった恩返しの演奏会にしたい」と意気込んでいる。

 北村さんは小松市板津中から教員生活をスタート。同市芦城中、小松明峰高、小松高に勤め、吹奏楽部を率いた。小松明峰高に勤務していた1998年には県内初の全国大会金賞に導くなど、音楽に携わる多くの人材を輩出してきた。

 現在は「いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭2023」(北國新聞社特別協力)チーフプロデューサーや県音楽文化振興事業団事業部長、北陸吹奏楽連盟理事長を務める。

 小松市公会堂で開かれる記念演奏会(北國新聞社後援)は市吹奏楽協会が主催し、市民音楽祭吹奏楽の部に続く午後3時開演となる。北村さんが赴任した中学、高校の現役部員、20~50代の教え子ら200人余りが出演し、計4曲を披露する予定だ。

 25日に会場で小松明峰高の吹奏楽部とリハーサルに臨んだ北村さんは「ありがたい企画で感謝の気持ちしかない。頑張ってタクトを振りたい」と節目の舞台を待ち望む。

 市吹奏楽協会の木村有孝理事長は「一緒に立つステージを楽しみに、多くの人が集まるのは北村先生の人望だと思う。たくさんの方に見に来てほしい」と話した。

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