「人生の答えは一つではない」グラミー賞受賞作に参加 箏演奏家・丸田さん 母校相浦中で講演

生徒らに箏の演奏を披露する丸田さん=佐世保市立相浦中

 第65回グラミー賞の最優秀グローバル・ミュージック・アルバム賞を受けた作品に演奏で参加した、長崎県佐世保市出身の箏(そう)演奏家、丸田美紀さんが、母校の同市川下町の市立相浦中で講演し、全校生徒らに演奏を披露するなどした。
 丸田さんは同賞を受賞した作編曲家、宅見将典さんのアルバム「SAKURA」で、5曲演奏を担当した。
 講演で、「演奏で参加させていただいただけなのに受賞以降、夢のような世界を見させてもらっている」と笑顔を見せ、箏を始めたきっかけや、バスケットボールの練習に明け暮れた中学時代などを紹介。大学受験や米国での挑戦などを通して諦めないことや出会いの大切さ、人生の答えは一つではないことなどを伝えた。自作曲「海と」など3曲も披露し、質疑応答では生徒と交流した。
 生徒会長の草場冬道さん(14)は「初めて箏の演奏を聴いたが想像と異なり躍動感があって耳になじんだ。自分も一期一会、出会いを大切にしたいと思った」と感想。丸田さんは「今思えば、これまでの出会いは偶然であり必然で、いろんな人に助けられながらここまで来た。母校で講演できたのも箏を続けてきたおかげ」と話した。

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