「無礼な措置」バイエルンCEO解任のカーン氏の扱いに兄は憤慨「最終的な責任はヘーネスにある」

写真:Getty Images

バイエルンの取締役(CEO)を解任されたオリバー・カーン氏の兄であるアクセル・カーン氏が、クラブに対する怒りを露わにした。

バイエルンが誇る世界屈指のGKとして名をはせたカーン氏は、現役引退後しばらく解説業などを務めた後、2020年1月に執行役員として古巣に復帰。その翌年7月には、カール=ハインツ・ルンメニゲの後任として、同クラブのCEOに就任した。

自身の就任と同時に招へいしたユリアン・ナーゲルスマン監督の下、今季は3冠の可能性もあった中で、今年3月にチームのクオリティ不足を理由に突如として指揮官を解任。後任にトーマス・トゥヘル監督を据えたが、DFBポカールとチャンピオンズリーグ(CL)から相次いで敗退すると、最終節に逆転優勝を果たしたブンデスリーガの1冠のみにとどまった。

ブンデスリーガこそ11連覇を達成したものの、クラブに不要の混乱を招いたとして、カーン氏とスポーツ・ディレクター(SD)のハサン・サリハミジッチ氏には批判が集中。27日に両名の解任が発表された。

これに対して、アクセル氏は自身のフェイスブックにて「誰が最終的な責任を負うべきかはっきりさせたい。それは今の上層部を据えた張本人であるウリ・ヘーネスだ!」とし、2019年に会長職を退いてからも依然として強い影響力を持つとされるウリ・ヘーネス名誉会長を非難。ドイツ『スカイ・スポーツ』に出演した際も、弟への敬意が欠如していると怒りを示した。

「我々は良くない道を歩んでいる。ここでの我々とは私のことではなく、バイエルンについてだ。彼らの取った措置や決定方法は無礼だと思う。オリバーにはもっと早く知らせるべきだった」

「ドイツではいつだって、自分たちのアイコンを壊すんだ。ボリス・ベッカーやミハエル・シューマッハもそうだろう。オリバーは何カ月も泥沼に引きずり込まれ、すべての決定は否定的に捉えられて彼のせいになった。それはあまりにも酷だったと思う。全体的に、もう少し敬意を払うべきだ」

「オリバーは元気にしているよ。ただ、ここ1、2日は連絡を取っていない。彼は今、回復して少し落ち着くべきだ。今すぐリングに上がるのではなく、冷静になってから物事を始めるべきだと思う」

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