明智光秀「時代とともに人々の印象変化」 京都・亀岡の市文化資料館で人形展

明智光秀の生涯や「亀岡光秀まつり」にまつわる資料が展示された会場

 京都府亀岡市古世町の市文化資料館で、二つのロビー展「五月人形」と「明智光秀」が開かれている。色彩豊かな武者人形や、明智光秀の生涯と「亀岡光秀まつり」の歴史を伝える展示が来場者の目をひいている。

 ロビー展は、端午の節句と「亀岡光秀まつり」に合わせて企画された。

 五月人形は、明治から昭和にかけて、市内の旧家などで大切に保管されていたもの。八幡太郎義家や源頼朝の人形をはじめ、大型のかぶと飾り、矢を立てて作られたびょうぶ、軍配団扇(うちわ)などが並ぶ。

 明智光秀の展示では、丹波攻略から亀山城の築城、本能寺の変に至るまでの生涯を、書状や江戸時代に描かれた錦絵などで紹介。光秀が実際に身に着けていたとされる武具の半頬(はんぽう)も展示している。同まつりが今年50回目を迎えたことから、その変遷を年表にまとめ、初期の1975年頃に撮影された写真も並べた。

 同館の樋口隆久文化財専門官は「昔から変わらない子どもの健やかな成長を願う端午の節句と、時代とともに人々からの印象が変化してきた光秀を、どちらも楽しんで」と呼びかけている。無料。6月4日まで。

「五月人形」展で、かぶと飾りや武者人形などを鑑賞する来場者(亀岡市古世町・市文化資料館)

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