20代男性がマダニ感染症で入院 兵庫県で本年度3例目 山や草むら入らず、感染経路は不明

マダニ(makotomo/stock.adobe.com)

 兵庫県は1日、マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に、加東健康福祉事務所管内に住む20代男性が感染したと発表した。男性は入院治療中という。

 兵庫県では2013年に初めて感染が確認されて以来、11例目。本年度に入ってからは3例目。

 男性は5月26日、発熱や体のだるさなど風邪のような症状があったため受診。体調が戻らないので29日に別の医療機関を受診し、血小板が減少していたため、さらに別の病院でPCR検査を受けて、31日に陽性が判明した。

 県感染症対策課によると、マダニは草むらや籔に多く生息するが、男性は山や草むらに入っていないといい、感染経路は不明。人から人への感染はほとんどないが、マダニが動物の体や人の衣服にくっついて移動する可能性があるという。

 SFTSに感染すると主に発熱や嘔吐、下痢などの症状が出るといい、致死率は10~30%。マダニの活動期は春から秋なので、同課は「山などに入る際は長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴などで肌の露出を少なくしてほしい」と呼びかけている。(金 慶順)

© 株式会社神戸新聞社