アーセナルのレジェンドがクラブを憂慮。アルテタの解任を提言?

写真:古巣への愛ゆえか厳しい言葉を発したアダムス ©Getty Images

アーセナル一筋のキャリアを送り、イングランド代表でも活躍したトニー・アダムス氏が、スペイン『アス』紙の電子版に対し、古巣の現状を憂慮するコメントを発した。 

アーセナルは2022-23シーズンのプレミアリーグで長期間にわたって首位に立ち続けながら、終盤に失速してマンチェスター・シティに優勝をさらわれた。アダムス氏はこの成績について「アーセナルがあれほどの上位でシーズンを終えるなんて、誰も予期していなかった」と一定の評価を与えつつ、2023-24シーズンに向けては次のように憂慮している。 

「チームにいる選手の大部分はすでにピークに達している。このままでは来シーズン、マンチェスター・シティに挑戦することはできない。今夏の移籍マーケットで十分な補強ができないようでは、再び2位でフィニッシュすることすら難しくなるだろう」 

そしてアダムス氏は、ミケル・アルテタ監督に対しても苦言を呈し、このスペイン人指揮官が指揮を執り続けることについても疑問符を付けた。 

「2019年にアルテタがやって来てから、すでに4億ポンド(約691億円)以上を補強に費やしてきた。ただ、獲得した選手たちはマンチェスター・シティが望むような選手ではなかった。アルテタはそれらの選手たちはまだ成熟しきっていないし、ピークを迎えてもいないと言っているが、私はそうは思わない。精神的にも、肉体的にも、彼らにこれ以上のポテンシャルがあるとは思えない。そして、彼がベンチにいる選手たちに信用を置いているようには思えない。『アーセナルはアルテタを解任すべきだ』とは1分たりとも思ったことはないが、そうしたほうがいいようにも感じる」 

アーセナルは今夏の移籍市場で巨額の資金を投入し、大型補強を敢行すると見られているが、アダムス氏は今夏の補強についても次のように言及している。 

「残念ながら、彼らには今夏、必要な選手をすべて獲得するだけの資金はないだろう。そんな状態だからタイトルを逃しつづけるんだ。デクラン・ライス(ウェストハム)は何としても補強すべき選手だが、他にもセンターバック、センターフォワード、セントラルMF、サイドアタッカーの補強が必要だ。それも、今いる選手よりも質の高いプレーヤーでなければならない。アーセナルはいつもプレミアリーグに適応済みの選手をほしがっているが、プレミアリーグのライバルチームから選手を購入しようとすると、高額な資金が必要になる。それが問題だ」 

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