森や林業と歩み半世紀 陸前高田の菅野さん、今は炭焼きに奮闘

全国植樹祭を機に「山に関心を高めてほしい」と願う菅野房雄さん

 陸前高田市森林組合元参事の菅野房雄さん(71)は、半世紀にわたり森林・林業関連の仕事に励んでいる。1974年に松尾村(現八幡平市)で開かれた全国植樹祭に組合職員として参加。東日本大震災では発生直後の対応に奔走し、退職後は地域の伝統を守ろうと炭焼きに携わってきた。地元開催の4日の植樹祭を前に「多くの人が山に関心を高める機会になってほしい」と願う。

 山あいにある陸前高田市矢作町の生出(おいで)地区。菅野さんは炭焼き小屋の前で「伝統を絶やしてはならない」と言葉をかみしめた。かつて20~30軒が炭焼きを手がけてきたが今は1軒だけ。高品質で知られる「生出木炭」を将来につなげるべく奮闘する。

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