第75回長崎県高校総合体育大会 総合開会式に2500人 「努力の結晶」力強く発揮して

第75回県高校総合体育大会は2日、諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で総合開会式が行われ、87校から9805人が参加する県内高校スポーツ最大の祭典が開幕した。力強く行進する選手たち。後方は、行進を終えてスタンドで見守る生徒たち

 「高鳴れ鼓動 集え努力の結晶」をスローガンにした第75回長崎県高校総合体育大会(県高総体)は2日、諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で総合開会式が行われ、9日まで8日間にわたる高校スポーツの祭典の幕が上がった。
 開会式には出場87校中、85校から約2500人が参加。直前まで降り続いた雨も上がり、中地区8校の合同吹奏楽隊による演奏が流れる中、諫早商のバトントワラーズの先導で各校が力強く行進した。今年は熱中症など選手の体調を配慮して、行進後はメインスタンドで式典を見守った。
 県高体連の野濱健理事長の開会宣言に続き、県高体連の小野下和宏会長が「これまで培ってきた力、技、心をフル活用してほしい」とあいさつ。中﨑謙司県教育長が「若い力で新しい長崎をつくっていくことを期待したい」、大石賢吾知事が「仲間、家族、先生方に感謝し、相手へ尊敬の気持ちを大切にしてほしい」と激励した。
 続いて西陵の山口滉太生徒会長が「スローガンに込められた思いを各会場で発揮することを願いたい」と歓迎の言葉を述べ、長崎日大柔道部男子の浦麻月主将が堂々と選手宣誓した。
 競技は3日からスタート。第1日は県内各地で25競技を実施する。会場の収容人数などに一部制限があるが、今年は4年ぶりに観客の入場制限を撤廃して行われる。

◎少子化へ対応 合同チーム出場可能に

サッカー男子に合同チームで出場する西彼農(左)と西彼杵の選手たち=トラスタ

 インターハイの規定改定に伴い、今回から複数校による合同チームで出場が可能になった県高総体。少子化への対応策で、6競技12チームが学校の垣根を越えた仲間と本番に挑む。
 このうち、サッカー男子の西彼農・西彼杵は総合開会式前に集合写真を撮影。毎週土曜日は一緒に練習を重ねてきており、西彼農の田平優太主将は「一丸となってきた。声を出して引っ張る」、西彼杵の松原黎雄主将も「昨年は人数不足で出られなかった。どれだけ頑張ってきたかを見せたい」と闘志を燃やしていた。1回戦は同じ合同チームの口加・島原翔南とぶつかる。
 全校生徒12人の宇久はバレーボール女子で北松農とタッグを組む。普段は島内で中学生とも協力しながら活動しており、中村里穂主将は「バレーをしている姿を届けられることがありがたい。仲間がつないでくれたボールを一生懸命に打ちたい」と全力プレーを誓っていた。

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