●利家・市川右團次さん「元気に盛り上げ」
●お松・紺野まひるさん「堂々とすてきに」
金沢百万石まつりメイン行事「百万石行列」に先立ち、加賀藩祖前田利家役を務める歌舞伎俳優の市川右團次（うだんじ）さん（59）、お松の方役の俳優紺野まひるさん（46）が3日、金沢市の尾山神社を参拝した。行列は新型コロナの5類移行を受けて4年ぶりの通常開催となり、市川さんは「金沢の繁栄につながるよう、たくましい姿を見せたい」と語り、紺野さんとともにまつりの成功を祈願した。
市川さんと紺野さんは金沢ニューグランドホテルで出発前の会見に臨んだ。重厚な甲冑（かっちゅう）に身を包んだ市川さんは「着替えるうちに、だんだんと利家公の気持ちになってきた」とりりしい表情。あでやかな着物をまとった紺野さんは「夫をしっかり支えたい」と笑顔を見せた。2人は互いの姿を「実に美しい」「想像を上回る姿」と表現するなど、出発前から仲むつまじい掛け合いを見せた。
利家役を歌舞伎俳優、お松の方役を宝塚歌劇団出身の俳優が演じるのは初めて。紺野さんは「後に続くように、堂々とすてきに演じたい」と語った。2日に金沢入りし、海の幸などを堪能したという市川さんは「皆さんからも元気をもらい、元気な利家公で金沢を盛り上げたい」と意気込みを語った。
行列を彩る珠姫役の兼田愛ちゃん（5）、利常役の坂下遼明君（8）、利長役の西孝弘さん（53）、利長の正室永姫役を務める高岡万葉大使の高岡慧さん（24）も着物に身を包み、準備を整えた。
百万石行列は、金沢駅前を出発して市中心部を通り、金沢城公園に「入城」する。今年は行列参加者や観客にマスク着用を求めず、声掛けも解禁する。沿道からの出演俳優の写真撮影や交流サイト（SNS）への投稿は許可する。
