ミナト神戸を彩る「弘前のねぷた」 ハーバーランド、夜景をバックに勇壮な姿浮かぶ

神戸の夜景をバックにミナト神戸に優雅な光をもたらした「弘前ねぷた」=3日夜、神戸市中央区東川崎町1(撮影・鈴木雅之)

 国の重要無形民俗文化財に指定されている青森県弘前市の「弘前のねぷた」をPRするイベントが3日、神戸ハーバーランド(神戸市中央区)のモザイク前岸壁で始まった。扇形に装飾された高さ約8メートルの大型灯籠「ねぷた」が、ミナト神戸を彩った。

 ねぷたは扇形などの骨組みに歴史、物語の人物を描いた紙を張り、付けた車輪を引きながら市街地を練り歩く。

 フジドリームエアラインズが2020年、神戸-青森線を就航させたのをきっかけに、関西からも観光客を呼び込もうと弘前市が企画。今回で2回目となる。

 この日は青森県のご当地アイドル「りんご娘」に加え、弘前市のマスコットキャラクター「たか丸くん」などが登場して会場を盛り上げた。日が暮れると、「ヤーヤドー! ヤーヤドー!」と独特のかけ声が響く中、表面に勇壮な和尚、裏面に和美人を描いたねぷたが浮かび上がり、その場をくるくると回転した。

 友人2人と訪れた会社員の男性(32)=神戸市東灘区=は「神戸のランドマークの場所で、弘前のねぷたを見ることができ、まち同士が交流しているようで面白かった。ねぷたが動くのを見たのは初めてで、『来てくれてありがとう』って感じ」と話した。

 4日午前10時からは、弘前市職員でつくるグループが、笛や太鼓に合わせて独特なかけ声を響かせる「ねぷた囃子」を披露する。(千葉翔大)

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