マンチェスター・Cが“ダービー”を制しプレミアとの2冠を達成|FAカップ

写真:開始1分の電光石火弾を含む2ゴールで優勝を引き寄せたギュンドアン ©Getty Images

6月3日、FAカップ決勝のマンチェスター・シティ vs マンチェスター・ユナイテッドの試合がウェンブリー・スタジアムで行われた。史上初めてFAカップ決勝での“マンチェスター・ダービー”が実現した。

マンチェスター・シティはプレミアリーグ得点王のアーリング・ハーランドやアシスト王ケヴィン・デ・ブライネらが先発。一方のマンチェスター・ユナイテッドはアントニー・マルシャルやアントニーらがケガの影響で欠場となった。

試合はマンチェスター・シティのキックオフでスタート。イルカイ・ギュンドアンがキックオフのボールをGKシュテファン・オルテガに戻し、オルテガは相手陣内右サイドにいたハーランドへとロングフィード。頭で中央に流したところをデ・ブライネが競り合い、こぼれたボールに反応したのはギュンドアン。右足を振り抜いて強烈な一撃をネットにたたき込み、開始わずか13秒でマンチェスター・シティが先制する。

直後の4分、デ・ブライネのFKからロドリのヘディングシュートがゴールを脅かし、17分にはギュンドアンのフィードにハーランドが抜け出して右足で合わせるなど、序盤はマンチェスター・シティが主導権を握って相手ゴールに迫る展開となる。

一方のマンチェスター・ユナイテッドは手堅い守備で相手の中央突破を阻みつつ、スピーディーなカウンターに活路を見出す。24分には敵陣でボールをつなぎ、カゼミーロのクロスからマーカス・ラッシュフォードがヘディングシュートを放ったが、これはゴール左に外れた。

ここから一進一退の攻防へと突入すると、迎えた29分にはマンチェスター・ユナイテッドが相手陣内に攻め込み、ブルーノ・フェルナンデスのフィードから右サイドに抜け出したアーロン・ワン・ビサカが頭で折り返すと、ボールがジャック・グリーリッシュの左手にヒット。50秒ほど経ってからVARが介入してオンフィールドレビューが行われ、ハンドの判定でマンチェスター・ユナイテッドにPKが与えられる。キッカーのブルーノ・フェルナンデスは冷静に相手GKの逆を突き、33分に試合を振り出しに戻した。

その後は緊迫した攻防が続きながらもスコアは動かず、1-1で前半を入り返す。

後半の立ち上がりもマンチェスター・シティがボールを握り、マンチェスター・ユナイテッドはブロックを形成してそれに対応する展開に。

50分、マンチェスター・シティは右サイドのタッチライン際でデ・ブライネが倒されFKを獲得する。デ・ブライネ自身が放ったキックの供給先はペナルティーアーク内で待ち構えていたギュンドアン。やや下がりながら左足でダイレクトボレーを放つと、ボールはワンバウンドしながらゴールに吸い込まれ、51分にマンチェスター・シティが再びリードを広げる。

その後も激しい攻防は続く。62分には縦パスにデ・ブライネが抜け出し左足でシュートを放つも、これはGKデ・ヘアが足でブロック。69分にはマンチェスター・ユナイテッドが敵陣に攻め込み、最後はラッシュフォードが右足を振り抜いたが、ボールはクロスバーのわずか上を超えていく。

71分には左サイドでボールをキープしたグリーリッシュのクロスからハーランドが左足でダイレクトシュートを放ち、デ・ヘアが弾いたところをギュンドアンが詰めて押し込むも、これはオフサイドの判定となる。直後の72分にはマンチェスター・ユナイテッドが反撃。ブルーノ・フェルナンデスのラストパスから途中出場のアレハンドロ・ガルナチョが右足を振り抜いたが、右ポストのわずか外側へと逸れていく。

ここからはマンチェスター・ユナイテッドがボールを保持し押し込む時間帯が続いたものの、マンチェスター・シティは守備的な戦い方にシフトチェンジし、体を張って相手の攻撃を跳ね返し続ける。

そして6分あまりのアディショナルタイムが終了し、マンチェスター・シティが2-1で勝利。プレミアリーグとFAカップの2冠を達成した。

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