久々古代米で児童が田植え 高岡・大伴神社の献穀田

田植えをする早乙女姿の児童=高岡市伏木一宮

  ●万葉の時代に思いはせ

 万葉歌人・大伴家持をまつる大伴神社(高岡市伏木一宮)の献穀田で3日、神社に奉納する米を植える「田植祭(たうえさい)」が営まれ、早乙女姿の児童3人が古代米の一種「赤もち」を植え、万葉の時代に思いをはせながら苗の成長を願った。コロナ禍の影響もあって4年ぶりに古代米を使った田植えとなった。

 伏木錬成館会員の土山香蓮さん(伏木小5年)、森本結子さん(同4年)、森本晶紀さん(古府小4年)が田んぼに入り、目印に沿って苗を植えた。冒頭、神事が行われ、市万葉歴史館の藤原茂樹館長が早乙女や赤米について解説した。

 2度目の田植祭を経験した土山さんは、「動きにくかったけど、苗をちゃんと植えることができてよかった。立派に育った米を奉納したい」と話した。

 田植祭は、1985(昭和60)年に建立された大伴神社で、88年から献花祭で古代米「赤米」が献上されたことが始まりとされ、今年で35回目。コロナ禍で3年前は中止され、その後は従来用いてきた県外産の古代米が手に入らず、県産のコシヒカリで代用してきたが、今年は朝日町から古代米を取り寄せた。

 10月中旬以降に収穫し、来年4月の献花祭で献上する。

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