絵本大賞、夢のデビュー 盛岡出身・いずみまいこさん

デビュー作となる「ヴィクターのはいしゃさん」を出版したいずみまいこさん

 【東京支社】盛岡市出身の絵本作家いずみまいこさん(35)=東京都江東区=のデビュー作「ヴィクターのはいしゃさん」が出版された。天才歯科医が奇想天外な方法で治療する物語で、絵本出版賞の大賞に輝いた。作家に挑戦して6年で出版にこぎ着け「多くの人を楽しく、幸せにするような作品を作っていきたい」と意欲を示す。

 盛岡四高卒。東北芸術工科大ではグラフィックとファッションのデザインを学んだ。卒業後はアパレル企業でファッションデザイナーとして働いた。29歳の時に結婚し、退職。それを機に自分の表現を追求しようと、大学時代に経験があった絵本制作を本格的に始めた。

 交流サイト(SNS)を通じてイラストや漫画を発表し、自分のスタイルを模索した。デビュー作は半年かけて制作。昨年、出版企画事業などを手がけるスプリングインク(東京都)が主催する第9回絵本出版賞の大賞を受け、作品出版が決まった。5月にみらいパブリッシング(同)から発行された。

 A5判、32ページ。1650円。県内の主要書店で販売している。

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