多彩な音色、観客へ届ける 長崎県高校連合音楽会 4年ぶりに成果を披露

迫力のある合奏で観客を魅了した「がんばらんば県南吹奏楽団」=長崎市、長崎ブリックホール

 長崎県高校総合文化祭の「吹奏楽」「合唱」「器楽・管弦楽」の3部門からなる県高校連合音楽会が5月、長崎市と諫早市であった。2020年以降、新型コロナウイルス禍で中止になったり、無観客で開催したりしてきたが、新型コロナの感染症法上の位置付けが「5類」に引き下げられて迎えた今回は無制限。生徒は伸び伸びと日頃の練習の成果を披露した。
 吹奏楽部門は27、28日、長崎市茂里町の長崎ブリックホールで開き、計49団体約1500人が出演。7月31日から鹿児島県で開かれる第47回全国高校総合文化祭「2023かごしま総文」吹奏楽部門に出場する12校70人の選抜メンバー「がんばらんば県南吹奏楽団」も出演し、リードの「エルサレム讃歌」など迫力ある演奏を披露した。
 2日目は全国高総文祭のマーチング部門に出場する県立西陵高の79人が登場。前田十和部長(3年)が「新型コロナの影響でここ数年間は本番がなくなったり、思うように活動ができなかったりしたが、だんだん制約も緩和され、たくさんのイベントに参加し、忙しくも充実した日々を送っていることを心からうれしく思う」とあいさつ。“大所帯”の楽団が息の合った演奏と動きを見せて、大きな拍手を受けた。
 合唱部門は21日に諫早市宇都町の諫早文化会館であり、15校の約200人が美しいハーモニーを響かせた。このうち、長崎女子高コーラス部の7人は「ハナミズキ」などを披露。山下桜部長(3年)は「校外で歌うのは初めて。とても緊張したが7人の息がそろい、気持ち良く歌うことができた」と振り返った。
 20日に長崎ブリックホールであった器楽・管弦楽部門には、全国高総文祭に出場する県立島原高管弦楽部をはじめ7校のハンドベル部、ギター・マンドリン部、軽音楽同好会、オーケストラ部などに所属する約160人が参加。多彩な演奏で観客を楽しませた。

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