「腕立て伏せさせとけ」ミスした部下にペナルティ 神戸市消防局の消防司令、パワハラで減給

神戸市役所=神戸市中央区

 仕事のペナルティとして腕立て伏せをさせるなど、部下5人へのパワハラ行為が確認されたとして、神戸市消防局は5日、消防署に勤務する男性消防司令(59)を減給10分の1(3カ月)の懲戒処分にした。

 消防局によると、消防司令は2022年4月以降、消防車両の管理に関する手続きをミスした複数の職員を名指しして「腕立て伏せをさせとけ」と指示。さらに火災現場で部下に「早くせえ」と怒鳴りながら資機材を蹴ったこともあった。

 ほかに、山岳救助に参加させなかった▽訓練参加を希望する職員に必要の無い課題を課し、大勢の前で挑戦させた▽部下に直接「仕事に向いてない」と発言した-などの行為が確認されたという。市は管理監督責任があったとして、上司に当たる男性消防監(58)も厳重注意とした。

 また市交通局は同日、一時的にバス内に乗客を閉じ込めたとして、男性運転士(59)を停職5日間の懲戒処分とした。

 交通局によると、運転士は2月28日、終点のJR舞子駅前に到着した際、寝過ごした乗客の男性がいるのに気付かずドアを閉め、休憩所のトイレに向かった。約5分後にバスへ戻ると、外部と連絡を取るため電話をしている男性を発見したという。

 運転士は2021年にも数分間の閉じ込め事案を起こしており、今回の聞き取りに「ついトイレに行きたくなり、やってしまった」と釈明したという。(井沢泰斗)

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