〈魚津市議会・5日〉坪野鉱泉跡は展望台 廃屋撤去後、富山湾望む高台へ

 魚津市議会全員協議会は5日開かれ、市側は心霊スポットとして全国的に知られる坪野鉱泉の廃屋について、市内の事業者が老朽施設の撤去後に、富山湾を一望できる展望台として活用する計画を示した。所有権などの問題は既に解決しており、具体的な計画内容は後日、明らかにすると説明した。

 坪野鉱泉は1980年代半ばに廃業し、30年以上も放置されたままとなっている。市中心部から約7キロ離れた高台に位置するため、眺めが良く、近くに「薬師の水」の採水場もある。来年度までに行われる撤去などの事業費1億9800万円のうち、半額の9900万円は観光庁の補助を受けられるとみられている。

 廃屋撤去を盛り込んだ市の地域計画は先月、観光庁の「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化」事業で採択された。金太郎温泉など宿泊施設5カ所の改修費7億9660万円、海の駅蜃気楼(しんきろう)など観光施設9カ所の改修費1億1356万円など全体の事業費は11億1276万円に上る。市は5億3652万円の補助金を見込み、7月末ごろに交付額が決定する。

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