京都府南丹市園部町竹井地区の摩気神社で4日、伝統の「お田植え祭り」が営まれた。かすり姿の早乙女らが、祭りの歌を奉納したほか、早苗に見立てた「ちまき」を本殿に植える所作をし、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈った。
旧暦の端午の節句にちなみ、大正時代の頃から執り行っている。
住民やカメラマンら約40人が見守る中、かすりに赤いたすきをした早乙女3人と同神社敬神婦人会の会員13人が拝殿で歌を奉納。「一つ心に植えゆく早苗」と独特の節回しで歌い、ゆったりと踊った。
その後、早乙女2人が、本殿の階段を水田に、長さ30センチのちまきを早苗に見立てて、5段に10本ずつ丁寧に並べた。再び歌と踊りを披露した後、ちまきを上田榮英宮司に渡し、「収穫」を終えた。
人口減の中、地区外から協力し、早乙女を務めた園部中2年尾田菖さん(14)は「神事が続くのはよいと思う。自分にとってもよい経験になり、楽しかった」と話した。