青森県五所川原市の小山辰夫さん(84)は10年間、4週に1回のペースで病院に通って採血し、血糖値などの数値を折れ線グラフに記録し続けた。ヨモギ餅を食べ続けると血小板の数値が改善する-など、自分の体についての新たな発見が多くあったといい、健康の維持に役立ったとしている。
かつては農機具メーカーで働いていた小山さんは、昔から好奇心旺盛な性格という。2011年の冬に体調を崩したのをきっかけに、「自分の体は自分で管理しないと分からない」と、12年4月から血液検査のデータを記録し続けることにした。
カレンダーの裏面に、1センチ間隔で定規で直線を引き、血糖値や血小板数、総コレステロールなど35種類の数値と、ヨモギやぎんなん、菊芋など、その期間に多く食べたものを一緒に記していった。
その結果▽ヨモギ餅を食べ続けると血小板の値が上昇▽ぎんなん、干し柿は食べ続けると血糖値が上昇するが、スイカは上がらない-ことなどが分かったという。
グラフを記したカレンダーはテープでつなぎ合わせて保存。トータルでは約5メートルもの長さになった。グラフ作りは昨年4月に10年の区切りを迎えたことをもってやめたが「記録し続けたことで、自分の体のことが分かってよかった」と語る。記録をつけることで、より自分の健康に気を使うようになったといい「一人一人が自分の健康に興味を持てば、短命県返上にもつながるのではないか」と話している。