日光子どもサミット 若い視点で「男女共同参画」発表 事前学習踏まえ議論

男女共同参画の実現について話し合う児童生徒ら

 栃木県日光市内で24、25両日に開かれる先進7カ国(G7)男女共同参画・女性活躍担当相会合を前に、市は5日、中宮祠の県日光自然博物館で「日光子どもサミット」を開催した。市内の全小中学校から36人の児童生徒が参加し、男女共同参画社会の実現などに向け議論した。子どもたちは現状や課題を踏まえた上で、自身や市にできることなどについて意見を交わした。

 子どもサミットは同会合を契機に、子どもたちに男女共同参画や女性活躍などについて考えを深めてもらおうと市が独自に企画した。市内の全小中学校から代表の児童生徒各1人が参加。子どもたちは事前学習で市の現状や課題について学んだ上でサミットに臨んだ。

 この日は「家事・育児」と「働き方」、「女性の社会参加」の3テーマで計7グループに分かれて議論し、結果を発表した。

 家事・育児をテーマにしたグループからは「共働きでも女性の負担が多い」や「固定観念がある」などの課題を踏まえ、自分たちにできる事として「学校や家で家事について考える場をつくる」などのアイデアが出た。市にできることは、「働く時間を調整できるようにする」や「育児へのモチベーションを上げる」などの意見が出た。

 このほか、働き方をテーマにした議論では「家族との時間や仕事の時間を自由に選ぶことができる未来を望む」などの意見があった。発表を聞いた粉川昭一(こなかわしょういち)市長は「皆さんが市や世の中の課題を理解し、まずは一人一人ができることを積み重ねてほしい。多くの意見を聞くことが必要なので、今後もこのような機会を設けられれば」と講評した。

 参加した今市中3年久野美恋彩(くのみれあ)さん(14)は「家事・育児や働き方などについて、たくさんの事を知ることができて良い機会になった」と笑顔で話した。

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