岩手県内の市街地でクマの目撃が相次ぎ、日常生活に影響が及んでいる。人々が行き交う河川沿いや公共施設付近に出没し、住民は外出時に細心の注意を払い、学校は登下校する児童生徒を守る対応に追われる。本年度の出没件数は、4月末現在で昨年度比1.7倍の192件。県は5日、市街地での出没を想定した実動訓練を初めて行い、官民連携のスムーズな現場対応を確認した。
県、市、県警、県猟友会などの計25人が無線や携帯電話でやりとりしながら、クマの目撃現場に集まる。盛岡市の太田橋付近の河川敷で展開された訓練。クマの居場所を特定し、緊急性を加味して捕獲や駆除など取るべき対応を一つ一つ確認した。