児童手当を拡充する一方で扶養控除縮小へ…“産み控え”の懸念も

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。5月30日(火)放送の「FLAG NEWS」のコーナーでは、政府が検討する“児童手当拡充に伴う扶養控除縮小”について取り上げました。

◆複雑すぎてプラスかマイナスか分かりづらい!?

少子化対策の柱となる児童手当の拡充に伴い、政府は16歳~18歳までの子どもがいる世帯の扶養控除について縮小を含めた見直しを検討する方針を固めました。

政府は児童手当の支給対象を現在の「中学生まで」から「高校生まで」に広げる考えで、その場合、16歳~18歳までの子どもがいる世帯は、新たな手当の支給と扶養控除を同時に受けることになります。これに関し、財務大臣の諮問機関にあたる財政制度等審議会は、児童手当の拡充と扶養控除を「整理する必要がある」と指摘しています。

今回の政府の方針に対し、Fridays For Future Tokyoオーガナイザーの黒部睦さんは「児童手当を増やし、他のところで国民からお金を取る、それで本当に子どもを産みたいと思うのかといえば、それは違うと思う。やるべきはそこじゃない」と主張します。

キャスターの豊崎由里絵は、社会保障費が上がり、一方で児童手当は拡充、さらに扶養控除縮小となるといろいろ複雑になりすぎて、最終的にプラスなのかマイナスなのかわからなくなると危惧。そうなると若者もしばらく様子を見ようと子どもを産むのをためらうことに繋がり「産み控えしてしまうのではないか」と案じます。

◆政府は"徴税感”が強すぎる!?

とはいえ、財源にも限りがあります。そこで今、何をすべきなのか。お笑いコンビ・ぺこぱの松陰寺太勇さんは「税を取っていくというマインドが強すぎるのではないか」と政府の姿勢に言及し、「消費が伸びれば同じ税率でも税収は増える。消費喚起のほうに舵を振ってほしい」と切望。さらに、「経済政策に関して減税の話が全く出てこない」と話します。

岸壁幼魚採集家の鈴木香里武さんも同じく減税を求め、「お金を使いたいと思わせてほしい」と増税よりも消費喚起を望みます。

黒部さんは財源の問題に関して、構造的に「もっと地域で循環していくような、好循環を生み出すようにしないと、安心して産めない」と言い、お金の流れなどについても「難しくすると余計わからなくなるので、もっと単純にしてほしい」と率直な感想を口にします。

キャスターの堀潤は、岸田政権はデジタル田園都市国家構想を掲げ、デジタル化で地域創生・地域活性化、産業の効率化を目指していることに触れた上で「稼ぐビジョンをしっかりと持って、(それをこうした問題に)組み合わせてほしい」と話していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:30 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag
番組Instagram:@morning_flag

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