被災住宅調査始まる 茨城県派遣チーム 浸水の深さ測定

浸水の深さを測る災害対応支援チームの担当者たち=6日午後1時34分、取手市双葉

台風や前線の影響による大雨で約600戸が浸水被害を受けた茨城県取手市双葉地区で6日、県から派遣された「災害対応支援チーム」の被災住宅調査が始まった。浸水家屋を一軒一軒回り、浸水の深さを調べ、罹災(りさい)証明書交付に向けた被害認定調査を行った。

調査では、床上50センチ以上1メートル未満など浸水の深さを計測。▽全壊▽大規模半壊▽中規模半壊▽半壊▽準半壊▽準半壊に至らない-の6区分で判定を行う。

同日は、同チームに加わった県や他市町村からの応援職員が、取手市職員と合同で班を編成。1班3人の6班態勢で担当するエリアの各戸を訪問し、住人に声をかけながら、家屋の浸水痕を調べ、メジャーで計測していった。調査後は、同証明書の交付申請書が付いた調査済み証を住民に手渡した。

調査は全戸対象で、数日かけて実施されるという。

■茨城県内浸水被害663件に 県防災危機・管理課

茨城県防災危機・管理課によると、6日午後6時現在、県内の建物への浸水被害は663件。床上浸水が取手市や土浦市、龍ケ崎市、稲敷市、小美玉市、鉾田市、茨城町など9市町で計453件、床下浸水は14市町で計210件に上った。

このうち取手市は床上浸水が436件、床下浸水が165件で、6世帯15人が避難所生活を送っている。

道路冠水などの被害は22市町で173カ所。かすみがうら市から新たにがけ崩れ43カ所の報告などがあった。一般道は、県道下太田鉾田線がのり面の崩落で一部が通行止めとなっている。

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