香る気品「サマーティアラ」 県オリジナル品種イチゴ、山辺で収穫作業

収穫期に入った県オリジナル品種のイチゴ「サマーティアラ」=山辺町

 県オリジナル品種のイチゴ「サマーティアラ」が収穫期に入った。山辺町作谷沢のビニールハウスでは、生産者が摘み取り作業に精を出している。

 サマーティアラは県庄内総合支庁農業技術普及課産地研究室(酒田市)が育成し、2008年に品種登録された。四季成り性イチゴで、収穫期は主に6~11月ごろ。国内で夏から秋にかけて収穫されるイチゴが少なくなる中、甘さと酸味のバランスがよく、切断面も赤く美しいと、菓子店などから好評を得ているという。

 同町の農業菅井正幸さん(58)は11年に栽培を始めた。高さ1.2メートルほどの高設ベンチに赤く色付いた果実が並ぶハウス内には、甘い香りが漂っている。菅井さんは「春先の天候に恵まれ、今年の出来は特にいい」と話す。一つずつ丁寧に摘み取り、トレーに入れていた。収穫量は約1.5トンを見込み、作業は11月ごろまで続く。

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