長崎の夜景に「都市景観大賞」 官民一体の取り組み評価 国交省などの実行委が選出

本年度の都市景観大賞で、景観まちづくり活動・教育部門の大賞を受けた長崎の夜景の一つ、稲佐山山頂電波塔ライトアップと稲佐山スロープカー(長崎市提供)

 本年度の都市景観大賞の「景観まちづくり活動・教育部門」に長崎市の「長崎の歴史文化を生かした夜景まちづくり」が選ばれた。30年にわたり、市民活動と行政が一体となり夜間景観の整備に努めてきたことが評価された。同市の大賞受賞は2021年度の都市空間部門の「出島地区」に続き2回目。
 国土交通省などで構成する「都市景観の日(10月4日)」実行委員会が1991年から実施。市や長崎商工会議所青年部など6団体が応募した。
 長崎の夜景は、93年に非核と世界平和を希求する「平和の灯」からスタート。翌年は長崎ランタンフェスティバルが始まるなど、観光、平和、災害慰霊などを目的に取り組みが本格化。長崎市も同年から「ライトスケープ基本計画」を発表するなど景観整備に力を入れてきた。
 市景観推進室によると、2012年に「世界新三大夜景」に選ばれ、21年にも再選されたのが受賞に勢いを与えたのではないかと分析。同室は「観光客には長崎の夜景を楽しみに来てもらえれば。昼間と違った長崎の顔が見られる」とPRしている。

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