【中学校いじめ問題】不適切対応で直接謝罪 教育長が被害者両親に対面で… 湖西市 6日

2019年に湖西市の当時中学2年生がいじめを受け、市教委や学校の対応が不適切だった問題で、6日、教育長が被害者の両親に直接謝罪した。

(湖西市教育委員会 渡辺宜宏 教育長)

「子どもの気持ちに十分寄り添って、学校・教育委員会が対応できず、事態が長期化してしまい本当に申し訳ございませんでした」

この問題は、2019年、湖西市の中学校に通っていた当時2年生の少女が、部活動の同級生から無視や仲間外れなどのいじめ受け、不登校になったもの。少女は4年たった今もいじめによる「うつ病」で苦しんでいる。

5月11日、第三者によるいじめ調査委員会は、当時の市教委と学校の対応が不適切だったことで、少女に回復不能な損害が生じたと指摘。その後、影山市長が記者会見の場で謝罪。そして6日、渡辺教育長らが被害者の両親に謝罪した。

(湖西市教育委員会 渡辺宜宏 教育長)

「今回のような重大事態が二度と起こらないように対応していきたい」

この件では、いじめが始まった2019年の段階で、少女からのSOSのほか、母親から学校や市教委に重大事態としての調査の依頼があったが、いじめと認定せず調査は行われなかった。その後、市教委は県教委や文科省から指導を受け、2021年になって調査を開始。この対応の遅さを、いじめ調査委員会から厳しく指摘されている。

(いじめ被害者の母親)

「(今は)失った時間は4年間、でもうつ病がいつまで続くかわからない」「教員には厳しい処分を要望します」

市教委は再発防止策として、第三者委員会を常設すると話したが、被害者の両親は「第三者委員会にたどり着くときは欠席がすでに多い状態、それよりもいじめの芽をつむ対策が必要」と指摘した。謝罪後の会見で渡辺教育長は…。

(湖西市教育委員会 渡辺宜宏 教育長)

「いじめは絶対にあってはならないと思っている」

Q:記者

「いじめはあってはならない、母親に重大事態を二度と起こさないと言ったが、そういう市教委の姿勢が、学校にいじめを認めさせないということにつながっていないか?」

(湖西市教育委員会 渡辺宜宏 教育長)

「それは湖西市にはないと思う」

Q:記者

「実際、湖西市はそれがあったわけです」

(湖西市教育委員会 渡辺宜宏 教育長)

「前にですね、起こさせないようにする、その対策をとっていきたい」

市教委ではいじめ防止策の基本方針の見直しや、早期発見を目指して教員への研修を行っていくと話している。

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