海で活躍の夢への一歩 香住高3年、25日間の航海実習へ 日本海でズワイガニなどの資源量調査

25日間のトロール漁業実習に出発する生徒たち=香住漁港東港

 香住高校海洋科学科オーシャンコースの3年生16人が7日、トロール漁業実習に向けて実習船「但州丸」(358トン)に乗り込み、香住漁港東港(兵庫県香美町香住区境)から出港した。

 航海士としての技術を学ぶ同コースの3年生にとって、高校最後の航海実習。国立研究開発法人「水産研究・教育機構」との用船契約に基づき、7月1日までの25日間、兵庫沖から石川沖にかけて、ズワイガニなどの底魚50種以上の資源量を調べる。調査結果は、各魚種の漁獲可能量を算出する基礎資料となる。

 出港前の乗船式で、生徒代表の佐藤寛武(ひろむ)さん(17)=同県宝塚市出身=が「これまでの航海で培った経験を生かし、最高の実習にしたい」と決意表明。宮本圭船長が16人の乗船を許可し、「航海士や船長を目指す人間として、自分だけでなく、ほかの人を動かすリーダーシップや判断力を養ってほしい」と訓示した。

 生徒たちは船に乗り込み、保護者や同級生約50人が見送った。実習中は金沢港や新潟港に立ち寄り、水産庁の船などを見学する。(長谷部崇)

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