新型コロナ5類移行から1カ月「栃木県内は緩やかに増加」 県民の生活に変化は?医療機関の現状は?

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが、季節性インフルエンザと同じ5類に移行されから8日で1カ月となります。

 県民生活も脱コロナに応じた変化が見られますが、感染拡大の第9波の可能性も指摘され、栃木県内ではゆるかな増加傾向にあります。

 7日、県庁のロビーで開催されたコンサート会場は、立ち見客が出るほどの盛況で多くの人が集まったためか、マスクを付けている人が多く見られました。

 新型コロナが5類に移行して1カ月、県民の生活はどう変わったのでしょうか。

 福田富一知事は6日、開いた定例の記者会見で、5類移行でコロナ禍前の生活に戻りつつあることを実感しながらも、再び感染が拡大しないよう、状況に合わせた感染対策が必要と呼びかけました。

 県は、新型コロナの診察を受けられる医療機関について、5類に移行した当時の720から900程に増やすことを目標にしていて、5月31日の時点で750まで増えました。それまで限られた医療機関で患者を受け入れる体制から、幅広い医療機関で受け入れる体制を目指す一方で、検査や外来診療の費用などが自己負担となった影響はあるのでしょうか。

 宇都宮市のさくらがおかクリニックでは、新型コロナの検査数はこの1カ月で3分の1に減少したといいます。

 また、季節性インフルエンザとの同時流行の兆しがあった5カ月前に取材した際は、発熱患者の数は1日に約10人でしたが、現在は1人か2人になりました。

 しかし、県内72の定点医療機関によるコロナの感染動向の把握では、緩やかな増加傾向となっていて、病院を訪れる発熱患者の減少が必ずしもコロナ感染者数の減少とイコールにならないと医師は指摘しています。

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