新型コロナ「5類」移行から1カ月 長崎県内も増加傾向 全数換算 1日200人程度

新型コロナ定点の感染者数

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが、季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行して8日で1カ月。感染者は全国的に増加傾向だ。長崎県が公表した県内の最新の感染者数(5月22~28日)は定点の1医療機関当たり4.26人で、移行前の約3倍。確保病床の入院患者数は58人(5月31日時点)で、移行直前より約20人増えた。
 感染者の全数把握は5類移行で県内70医療機関による定点把握に変更。県は週に1度、1機関当たりの患者が週に何人だったかを示す報告数を発表している。
 県は移行前の感染者数を定点医療機関当たりの報告数に換算した値を公表。報告数が2.06人だった3月6~12日の感染者は約700人。報告数が1.34人だった移行直前の週は約500人が感染。こうしたことから4.26人(5月22~28日)を全数に換算すると約1500人と推計でき、1日当たりの感染者は200人程度とみられる。
 県の担当者は「5類移行で感染対策は個人の判断に委ねられている」とした上で、「急激ではないものの感染者は増加傾向だ。基本的な対策をお願いしたい」と呼びかけている。

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