脚の血管が浮き出る病気「下肢静脈瘤」 むくみ、だるさ、こむら返りの症状…治し方は? 福井循環器病院が専門外来

下肢静脈瘤の患者の脚。血管がこぶのように浮かび上がっている(福井循環器病院提供)

 福井循環器病院(福井県福井市)は、脚の表面の血管がこぶのように浮き出る「下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)」の専門外来を開設した。症状があっても「疲れている」「年のせい」などと考え、病気だと気が付いていない人も多い。心臓血管外科の門田治副院長は「気になる症状があれば気軽に相談してほしい」と呼びかける。

 下肢静脈瘤は、脚の静脈の中にある血液の逆流を防ぐ弁が壊れ、血液が心臓方向に戻らず逆流することで起こる。血管が浮き出るほか、脚にむくみやだるさを感じたり、こむら返りをしたりする。かゆみや色素沈着などの皮膚症状が現れる場合もある。門田副院長によると、立ちっぱなしや座っている時間が長い人は要注意。患者は加齢とともに増え、特に女性に多くみられるという。治療は、逆流の起こっている静脈を引き抜く「ストリッピング手術」などがある。

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 同病院は、患者が受診しやすいようにと今年3月に専門外来を開設し、毎週木曜午後に診察を行う。門田副院長は「必ずしも治療する必要はないが、自覚症状があるのならば治療した方がいい。治療によって生活の質が上がる」と話していた。

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