市内のバーで3年ぶり…対面での被爆証言会 広島

広島市内のバーで2006年から毎月行われている被爆証言会。新型コロナウイルスのため行っていなかった対面での証言会が約3年ぶりに開かれました。

折り鶴の少女 禎子さんの兄 佐々木雅弘さん「禎子も自分の身体の変化を感じていました。うち、もしかしたら原爆病なんじゃろうか」

5日に3年4カ月ぶりに対面で行われた証言会に語り手として招かれたのは12歳で原爆症で亡くなった佐々木禎子さんの兄佐々木雅弘さんと甥の祐滋さんです。

この証言会は広島市のバー「スワロウテイル」で2006年に始まりました。しかしオーナーの冨恵洋次郎さんが6年前に亡くなり、現在はシンガーソングライターのHIPPYさんが受け継いでいます。(今回で209回目)

佐禎子さんの甥 々木祐滋さん「僕も被爆2世ということになるんですけど、いつか僕の身体にも何かしら影響があるのかなって思って、被爆を体験していない僕が恐れてしまうくらい悲劇は続いていることは伝えたい」

祐滋さんは先月行われたG7広島サミットで各国首脳の配偶者らが参加するシンポジウムに登壇し禎子さんの話を伝えました。

佐々木祐滋さん「禎子が残した思いやりの心、助け合う心を伝えていきたいということを伝えた。せっかく持って帰ってもらった平和の思い、広島からのメッセージをしっかり僕らが繋いでいく」

そして6日、祐滋さんの姿は広島市内の小学校にありました。全校児童約420人に原爆の恐ろしさや禎子さんの人生について伝え、禎子さんをテーマにした歌も披露しました。

小学5年生「(歌に)禎子さんの思いが詰まっていてすごくびっくりするくらい感動しました」「自分と同じくらいの歳で亡くなったというのが可哀そうでした」「友だちを大切にしたり喧嘩をしないようにしていきたい」

佐々木祐滋さん「この間サミットもあったし、また広島から僕も動きを活発にして世界にアピールしなきゃいけない時期がきたのかな」

© 広島ホームテレビ