8日夜から再び大雨の恐れ 堤防の決壊、浸水、土砂崩れ…被災地域は早めの対策=静岡県内

6月2日の記録的な大雨で被害を受けたばかりですが、8日夜に再び大雨が静岡県内全域に降る恐れがあります。二次災害も心配される磐田市の敷地川から現在の様子を伝えてもらいます。

<野田栞里記者>

磐田市の敷地川にいます。磐田市の様子ですが、午後2時頃からパラパラと降り始め、午後4時前から少しずつ強まってきています。2022年の台風15号に続き、先週2度目の堤防の決壊と氾濫を起こした敷地川は今も復旧工事が進められています。現在の川の様子はと水位もぐんと下がって、水の色も透明に近づき、川底が見えます。そんな中で8日夜から9日にかけて再び大雨の恐れがあります。

県は堤防の決壊を受け、応急工事を連日進めてきました。8日までに大型の土のう250個で6mの幅の堤防をつくり、夜の大雨に備えています。また磐田市は8日午後4時時点で、対象の地域に「警戒レベル3 高齢者等避難」出していて、現在53の避難所を開設しています。周辺住民からは「また川が決壊したら」と不安の声が聞かれました。

<住民>

「3回目となると…。どうなることでしょうか。皆目見当もつかんね。なるようにしかならんね…こればっかりは」

一方、沼津市の被災地域でも大雨に備えた対策が進められています。

<きせがわ病院 塩田美佐代看護局長>

「これカバーしてくれているってことですか?(水が)上がらないように?」

<工事業者>

「そうです」

<きせがわ病院 塩田看護局長>

「これがあるだけでも違うもんね」

先日の記録的大雨で最大150cm浸水した沼津市のきせがわ病院の周辺でも、夜の大雨に備え、浸水対策が取られています。

<きせがわ病院 塩田看護局長>

Q.ここはどういう施設ですか?

「ここポンプです。こっちの狩野川に水を流すためのもの。これがこの間機能しなかったのであふれちゃったんです」

病院の横を流れる下水路に設置されている排水ポンプは2日の大雨の最中に停止し、現在も動いていません。このため沼津市は仮設のポンプを設置し、下水路が増水した時に狩野川に排水する準備を進めています。

<沼津市の担当者>

Q.本来のポンプはどれくらいの排水能力があるんですか?

「毎秒3トン。(仮設ポンプは)それ以上確保しています」

<きせがわ病院 塩田看護局長>

Q.空がちょっとずつ雲が厚くなってきました。早くつけ終えて…

「安心したいです。朝からずっとやってくださっているので、そこはお任せするしかない」

沼津市は国土交通省から災害用のポンプや排水ポンプ車を借りて、夕方までには仮設ポンプの設置作業を終えるとしています。

土砂崩れの被害などに見舞われた浜松市。中野市長も8日の定例会見で、夜の大雨にも早めに備えると話しました。

<浜松市 中野祐介市長>

「先週の豪雨被害を踏まえて市民に早め早めの情報提供をさせていただきたいと思っています。メール、LINE、同報無線などを通じてしっかり呼びかけていきたい」

<野田栞里記者>

浜松市、そして湖西市でも該当地域に対し、午前11時時点で「警戒レベル3 高齢者等避難」を発令。浜松市では6か所、湖西市では3か所、避難所を開設しています。

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