壁にティラノの影…福井県のホテルに家族向け恐竜客室 大野市のパークホテル九頭竜、頭部は原寸大

壁画に原寸大のティラノサウルス頭部のシルエットがデザインされた客室=6月9日、福井県大野市の国民宿舎パークホテル九頭竜

 福井県大野市は、同市角野の国民宿舎パークホテル九頭竜に恐竜をイメージした客室2部屋を整備した。ティラノサウルス、ブラキオサウルスの原寸大の頭部の壁画があるファミリー層向けの部屋で、恐竜の大きさが体感できる。6月12日から予約を始め16日から利用できる。

 2026年春の中部縦貫自動車道の県内全線開通や来春の北陸新幹線県内開業を控え、同市和泉地区で恐竜の化石が産出されていることをPRし、市内での観光消費拡大につなげようと、県の補助金を活用し約1260万円で改装した。ホテルは市が所有し運営は指定管理者が担っている。

 恐竜好きのファミリー層をターゲットに、和室4部屋を「恐竜化石客室」として2部屋に改装した。ティラノサウルスの客室(約36平方メートル)には高さ2.3メートル、幅3.5メートルの頭部の原寸大シルエットと縮小された全身シルエットが壁面にデザインされ、ブラキオサウルスの客室(約37平方メートル)には、高さ2.3メートル、幅1.6メートルの原寸大の頭部のシルエットと縮小した全身シルエットが描かれている。ともに恐竜が生息していた時代の樹木を連想させる県産材スギの化粧柱を設置。恐竜のイラストが描かれたいすのほか、恐竜のぬいぐるみなども配備し入り口ドアには足形も描かれている。

 市の担当者は、市化石発掘体験センター、九頭竜スキー場、和泉郷土資料館といった周辺の観光施設と合わせて利用し「和泉地区の魅力を堪能してほしい」としている。

 料金は1泊2食付きで大人2万840円から、小学生高学年1万3800円から、小学生低学年以下1万2940円から。問い合わせは同ホテル=電話0779-78-2326。

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