カラマツの「特定母樹」植栽 一関・国有林で東北初展示

国有林の斜面にカラマツの特定母樹を植える関係者

 森林総合研究所林木育種センター東北育種場(滝沢市、中村隆史場長)と岩手南部森林管理署(奥州市、添谷稔署長)は7日、一関市内の国有林にカラマツの「特定母樹」を植えた。一般的なカラマツに比べて成長が早く、二酸化炭素(CO2)の吸収量増加や下草刈りの省力化が期待できる。展示して林業関係者に特性を周知し、普及につなげる。

 同市厳美町の試験地640平方メートルに特定母樹の苗木136本を植えた。一般のカラマツも並べて植栽し、3~4年後に成長速度の違いを見比べてもらう。カラマツの特定母樹の展示は東北初。

 特定母樹から生産された苗木は、CO2削減への貢献が期待され、造林の初期段階に行う下草刈りの回数も半分程度に抑えられる見込み。下草刈りは機械化が難しく最もきつい作業とされ、労力軽減が課題となっていた。

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