北上工業団地(北上市)の工業用水の需要増に対応するため、岩手県企業局が整備した新北上浄水場が完成した。1日当たり約2万トンの給水能力があり、キオクシア岩手の事業拡大や関連企業の立地を見据え、将来的に約6万トンを計画する。
同市二子町の現地で8日、竣工(しゅんこう)式が行われ、達増知事、八重樫浩文市長ら約60人が出席。達増知事は「拡張や新規立地を検討する企業の需要にも応えられる。安定的かつ良質な工業用水を供給し、産業振興や雇用確保を進めたい」と述べた。
新北上浄水場は、北上工業団地に隣接した北上川右岸の県有地3.3ヘクタールに整備。北上川から取水するための水源として、盛岡市から御所ダムの水使用権を得た。2020年から第1期工事に入り、今年4月に給水を開始。動力を必要としないサイフォンによる沈殿池を採用し、良質な工業用水を供給する。