ことしの梅雨明けは遅くなる? 「エルニーニョ現象」が発生 大雨・暑さなど夏の天候への影響は

9日(金)午後、気象庁は、「エルニーニョ現象が発生しているとみられる」と発表しました。

エルニーニョ現象とは、中部太平洋の赤道域から南米ペルー沖にかけて、海面の水温が平年より高くなった状態が1年程度続く現象です。

気象庁は、「今後、秋にかけて続く可能性が高い」としています。夏に発生するのは2015年以来、8年ぶりとなります。

エルニーニョ現象が発生すると、日本の夏の天候にどのような影響があるのでしょうか。

過去の統計的な傾向としては、通常の夏に比べて以下のような傾向となりやすいとされています。

気温 :西日本で低い 降水量 :西日本日本海側で多い 日照時間:北日本日本海側で少ない

また、中国地方では、特に梅雨明けが平年より遅くなる傾向が現れやすいことが知られ、統計的には半分以上の割合梅雨明けが遅くなっています。

一方、先日、気象庁が発表した長期予報をみると、中国地方の夏(6~8月)の気温は平年並み、または平年より高いとの予想です。

地球温暖化によって地球の大気全体の気温が高いことや、インド洋の海面水温が低く、チベット高気圧が東側でより強くへ張り出すことなどが予想されているためです。

エルニーニョ現象の発生で、はたして日本の夏の天候にどのような影響が出てくるのか…。この夏は「エルニーニョ」というワードを少し気に留めておいてもよいかもしれません。

エルニーニョ監視速報(気象庁)
季節予報(気象庁)

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