SNSに購入促す投稿も… “大麻” 10代の摘発 過去最多 若者へのまん延 深刻化 啓発と取り締まりの両輪で 広島県警

去年、広島県内で、大麻で摘発された10代の数が過去最多となり、県などは、「若者の大麻のまん延が深刻化している」としています。

8日、教育委員会や県警など、18の関係機関が集まり、薬物を取り巻く現状について共有しました。

中国四国厚生局 麻薬取締部 小牟田竜一 部長
「全国では覚せい剤事犯が薬物事犯の5割を占めている。ただ、大麻がかなり追い上げてきているという状況」

県警によりますと、去年1年間、大麻取締法違反で摘発されたのは57人でした。このうち10代と20代は7割近くを占め、10代は統計開始以来、過去最多でした。

4月には、乗っていた車の中から大麻が見つかったとして、19歳の男3人が逮捕される事件もありました(うち1人は5月 逮捕)。このうち1人は、SNSで大麻の買い手を探し、車で売って回っていたとみて、警察が調べています。

実際にSNSで検索すると、乾燥大麻とみられる植物片や、加工品とみられる画像と、購入を促す言葉が書かれた投稿も見つかります。

広島県警本部 組織犯罪対策第3課 岡本洋三 次席
「大麻に限っては、『有害性がない』『中毒になりにくい』など誤った情報が流れ始めて、一気に拡散した。特にSNSだと若者が容易に目にして、間違った情報を手に入れる機会が増えた」

県警は、「正しい情報を知ることで手を出す人は減っていく」としていて、啓発と取り締まりの両輪で対策を進めるということです。

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