「まず自信になる」プレミア勢も出場したイングランドに勝利、先制ゴールのU-22日本代表MF山本理仁が掴んだ手応え「調子が良くなくても貢献できた」

[写真:©︎JFA/PR]

U-22日本代表のMF山本理仁が、U-21イングランド代表戦を終えてメディア取材に応じ、手応えを語った。

10日、U-22日本代表は、U-21イングランド代表と親善試合を行った。

当初は非公開とされていた中、試合内容が公開に。山本はキャプテンとして先発出場すると、こぼれ球に詰めて先制ゴールを記録。日本は2-0で勝利を収めていた。

試合後、メディアの取材に応じた山本は、内容について「タレントとしてはイングランドは凄い選手がたくさんいましたし、僕たちもその中で腰引けずにやろうと。ある程度プレスが前からこなかったので、自分たちも慌てることなくボールを持つことができました」とコメント。「ただ、お互いにチャンスは作れず、何個かあるチャンスを決めました。やられた数やボックスに入られた数は少なかったので、優位に進められたかなと思います」とコメント。一定の手応えはあったという。

チームとしての収穫については「良い守備から入れたことは今回の収穫というか、クオリティも後ろの選手もあり、ボランチの選手もあったので、なかなかボールを奪いきれない、守備の時間もあった試合でした」と、守備に回った中でも耐えられたとコメント。「徐々に試合が進むにつれてアジャストして、奪いきって、カウンターでチャンスを作れていたので、そこは手応えになったかなと思います」と、守から攻に移れたこともよかったとした。

一方で、課題については「前半はプレスがかかった時に慌ててしまって、ビルドアップが外回りに行って簡単に押し下げられるシーンが多かったので、ビルドアップの形は改善しなければいけないですし、自分や藤田譲瑠チマがもっと引っ張っていかなければいけないのかなと思います」とコメント。東京ヴェルディ時代から知る藤田とのコンビで、よりビルドアップをスムーズにやるべきだとした。

ヨーロッパでも屈指のタレントがいるイングランドとの対戦での自信については「フィジカルのところはプレミアリーグでやって居る選手も多くいたので、他の国よりもコンタクトした時のインパクトは強く感じました」とコメント。「それを感じたので、そういったところは今後強化していかなければいけないですし、コンタクトがある中で、高いレベルで捌いたりしなければいけないといけないと思います」と、フィジカル面での差を痛感。世界と戦う上での強化ポイントと感じたようだ。

ただ、自身のパフォーマンスについては「できる感覚はあったんですが、あまり調子が良くなかった感じはありました」と語り、「やれる感覚と改善しなければいけないという両方をこの試合で感じられました」とコメント。あまりボールが足につかなかったとのことで「深く考えるとハマるので、気にせず、次の試合に向かっていきたいです」と、オランダ戦に向けて切り替えるとした。

そのオランダ戦は14日に開催。「中3日で試合が来るので、まずは選手全員しっかりリカバーして、体をフルの状態に持っていくことが最初にやるべきことですし、短い時間ですが練習でビルドアップや課題に感じたところを少しでも改善して、オランダも良いチームなのでもっと良いものを見せられればと思います」と、今度は公開される試合でしっかり結果を残したいとした。

とはいえ、イングランドに勝利したという結果については「自分らも聞いたことのある選手がいっぱいいて、その中で勝てたことはどんなことよりもまず自信になりますし、やり方が間違っていないことを再認識できました」と、チームとしてやろうとしていることは間違っていなかったと感じたようだ。

パリ・オリンピックに向けたアジア予選は3カ月後に開催。生き残りをかけたサバイバルもスタートしてくる。

山本は「もちろん予選も近くなってきてサバイバルも激化してきますが、自分としては調子は良くなかった中で、ゴールでもチームに貢献できたことは1つ良かったと思います」と、一定の結果を自信とし、「毎試合調子が良いわけではないので、その時に何ができるか。守備やこぼれ球に詰めるゴールなどが出せたのは良かったです」と、悪いながらに結果を残せたことは良かったとした。

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