【桜えびまつり】“駿河湾の宝石”を求め行列も 5年ぶりに開催 春漁は回復の途上(静岡市清水区・由比港)

静岡市清水区の由比港で6月11日、5年ぶりに「由比桜えびまつり」が開かれた。春漁で水揚げ量が回復した“駿河湾の宝石”を求め、会場には長蛇の列ができていた。

(白鳥記者)

「午前7時半過ぎの由比漁港です、開場前からサクラエビのかき揚げを求める来場者で長蛇の列ができています」

11日、雨の中、朝から多くの人でにぎわったのは静岡市清水区の由比港で開かれた「由比桜えびまつり」

桜えびまつりはサクラエビやシラスなど駿河湾の特産品を目当てに毎年5万人の人出でにぎわうが、記録的な不漁やコロナ禍の影響で4年連続で中止となっていた。

5年ぶりに開かれた今回はサクラエビが安定して水揚げされる時期に合わせ、ゴールデンウィークから6月に開催時期を変更。約45の出店が並んだ会場には静岡県内外から多くの人が訪れ“駿河湾の宝石”を味わっていた。

(来場者)

「サクラエビと漁は出なかったがシラスを目的に来ました。サクラエビのかき揚げがおいしかった。身がぎっしり入っていました」

(来場者)

「最高、身がジューシー、とてもおいしい。子どもにサクラエビのおいしいご飯を食べさせたかった、連れて来てよかった」

サクラエビをプレゼントする企画のブースには2時間以上前から長蛇の列が…念願のサクラエビを手にした来場者は…。

(来場者)

「待ち時間は1時間15分。家で『沖あがり』をつくります。並んだかいがありました」

初日に前の年の44倍となる約40トンが水揚げされたサクラエビ。6月9日まで続いた春漁では、連日20トン以上の安定した水揚げ量を記録した。その結果、2018年から記録的な不漁が続いていたが、2023年の水揚げ量は、春漁だけで約306トンに…豊漁とまではいかないものの、回復が見られた。

大盛況となった5年ぶりの「由比桜えびまつり」。2024年も開催するためには安定した水揚げが必要で、まつりの実行委員会の宮原淳一会長は「継続して資源の回復に努める」と話す。

(由比桜えびまつり実行委員会 宮原淳一 会長)

「4月は量が取れたが、5月に入り産卵が近いサクラエビが多くなり、漁師も来年につなげるため漁を半月休みました。産卵が近いサクラエビを残したため、来年につながれば」

回復の途上にあるサクラエビ漁。秋漁は10月下旬ごろから始まる予定だ。

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