出会って間もない間柄や初対面の人との会話はとても緊張しますよね。
とはいえ、会話を重ねていかないと相手のことを知れませんし、自分と合うのかどうかもわかりません。結婚を視野に入れた出会いなら、仕事や経済状況、家族のことなど、なるべく早く知っておきたいところです。
まだ打ち解けた状態でない相手との会話では、「質問の仕方」「聞き方」、そして「話す内容」に、より一層の工夫が必要になります。
出会って間もなくても、初対面でも使える、相手が気持ちよく話し出す会話テクニックをご紹介します。
相手から情報がたくさん得られる質問の仕方
相手の情報を知りたいとき、「何のお仕事をされているんですか?」「どこに住んでるんですか?」など、ストレートにそのまま質問することを「直接質問」と言います。
直接質問は、親しい関係性でないと不躾に思われます。また、警戒されたり、相手にストレスをかけたりしてしまう可能性もあります。
気になる情報は、直接質問ではなく、「承諾法」と「間接質問」を使って尋ねてみましょう。
相手に対する気遣いが伝わる「承諾法」
最初に「◯◯について聞いていいですか?」と承諾を得てから質問することを、承諾法といいます。相手に対する気遣いが伝わるので、相手も気持ちよく答えることができます。
例としては以下のようなものです。
- 「お仕事について、お聞きしていいですか?」
- 「どこでお住まいになっているのか、聞いてもいいですか?」
- 「長い間、彼女を作らなかった理由ついて、お聞きしていいですか?」
これは仕事でも使えます。あらかじめ何について尋ねたいと思っているかを伝えることで(例:「今日のプレゼンの内容についてお聞きしていいですか?」)、相手は心構えができます。
気遣いも感じるので、「気が利く人だな」と思ってもらえるでしょう。
相手にいろいろ話してもらえる「間接質問」
聞きたいことをあえて遠回しに、間接的な表現で尋ねる方法を『間接質問』と言います。
相手の仕事について知りたいときは、「何の仕事をしていらっしゃるんですか?」とズバリ言うのではなく、次のように伝えます。
- 「どんな関係のお仕事をしていらっしゃるんですか?」
「どんな~?」「どのような~?」「どういう~?」という質問の仕方は、答える相手に自由度が高いのも特徴で、いろいろ話してもらえて情報を得られる可能性が高くなります。
「彼女がいるのか?」「家族と一緒に住んでいるのか(それとも一人暮らしなのか)?」などの情報は、休日の過ごし方を尋ねることである程度予測することができます。
- 「休日はどういう風に過ごしていらっしゃるんですか?」
話が盛り上がる聞き方のテクニック2つ
聞き上手になると、相手はどんどん話してくれます。情報をたくさん知ることができますし、好感度も上がります。
話が盛り上がる聞き方のテクニックを2つご紹介します。
1: 相槌のバリエーションを増やそう
話を聞くときの相槌が「はい」「ふうん」「ええ」など単調だと、いまいち話を熱心に聞いてもらっている感覚を得られず、話が盛り上がりません。
聞き上手な人は、相槌のバリエーションが豊富です。
特に、相手の使った言葉をそのまま返す『オウム返し』は、興味深く、熱心に話を聞いてもらっている感覚が得られます。(心理学用語では『バックトラッキング』と言います。)
例えば以下のような会話です。
相手「昨日は久しぶりにサーフィンに行ってきました」
自分「へえ、サーフィンに」
その他、「すごい」「さすが」「ステキ」などの相槌も、男性の心を弾ませて話を盛り上げるのに役立ちます。オウム返しとともに使ってみてください。
2: 話すスピードや声のボリュームを合わせよう
相手の話すスピードや声のボリュームに合わせて相槌を打つことも、とても大切です。
ゆっくりのスピードで話す人に早口で相槌を打ったら、相手は急かされているように感じます。逆に早いスピードで話す人にゆっくり相槌を打ったら、相手は「本当に話を理解してるのかな?」と感じます。
ボリュームに関しても、小さな声でボソボソと話す人に大きな声でハキハキと答えたら、「なんかこの人とは合わないなあ」と思われる可能性が高くなります。
大きな声でハキハキと話す人に、小さな声でボソボソ答えたら、「この人とは何だか話が盛り上がらないなあ」と思われるでしょう。
- 相手がゆっくりのスピードで話すなら、自分もゆっくりと
- 相手が小さな声で話すなら、自分も小さな声で
- 相手が早いスピードでハキハキ話すなら、自分も早いスピードでハキハキと
相手に合わせて会話することで、「この人とは何だか波長が合うな」と感じてもらうことができます。
相手の心を開く『自己開示』
自己開示とは、飾らない自分のありのままの情報を相手にさらけ出すこと、打ち明けることです。
好意を持っている男性には良く見られたいと思うものですが、良いところばかりアピールすると、相手は緊張感や気疲れを感じます。
自己開示は、相手との心の距離を縮めてくれます。特に、ダメなところや苦手なこと、欠点、失敗話は、心の距離がグッと近づきます。「こんな一面もあるんだな」「自分と似たようなこと考えてたんだな」と感じ、親近感が増すのです。
そして、自己開示をすることで、「実は自分も…」と、相手も胸の内を打ち明けてくれるようになります。これを『自己開示の返報性』と言います。自己開示をしてくれた相手には、同じように自己開示をしようという心理が働くのです。
例えば以下のような会話です。
- 「こういう会に参加するのって実は初めてなんです。人見知りなので、会場に入る時、足も手も震えてました」
- 「昨日会社のメンバーと久しぶりにボーリング行ったんですけど、最下位で。本当に運動できないんですよね」
ただ、過去の男性遍歴やトラウマ、今抱えている揉め事などの深く濃い内容の自己開示は、出会って間もないうちは避けましょう。
クスッと笑えるような失敗話、欠点や短所をサラッと伝えるところから始めてみてください。
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誰もが自分のことを知ってほしい、自分の話を聞いてほしいと胸の内では思っています。
質問や相槌、自己開示を使って、上手に相手の話を引き出していってくださいね。気になる男性との心理的距離を近づけることができるでしょう。
(mimot.(ミモット)/ 黄本 恵子)