「青空剣道チャンバラ大会」節目の10回 競技普及へ大分市で年1回開催【大分県】

スポーツチャンバラを楽しむ子どもたち=5月21日、大分市玉沢のトキハわさだタウン
剣道で白熱した試合を展開する出場者

 【大分】子どもの健全育成を目指し、県スポーツチャンバラ協会(阿部洋久理事長)が大分市玉沢のトキハわさだタウンでスポーツチャンバラと剣道の屋外試合の大会を開いている。買い物客らに観戦してもらうことで競技の普及を図る狙いもある。年1回のペースで開催し、5月21日の大会で10回目を迎えた。

 大会はフェスタ広場を会場とする「青空剣道チャンバラ大会」。両競技の有段者の阿部理事長(60)が企画し、市内の剣道道場などの協力で運営している。日本スポーツチャンバラ協会、全日本剣道連盟によると、いずれも屋外大会は全国的に珍しいという。

 2013年の開始当初からしばらくは近隣の七瀬川自然公園で開いていた。より多くの人に知ってもらおうと、19年から現在の会場に移した。21年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止した。

 大会では、剣道は市内の道場の小学生がリーグ戦で競う。スポーツチャンバラは未就学児から中学生までのトーナメント戦で、飛び入り参加も受け付ける。例年、計100人前後が出場。大会を支援する地元地域団体は「地域のイベントとしても定着しつつある」と評価する。

 5月21日の第10回大会は計約70人が出場した。スポーツチャンバラは頭部の防具を着けず、攻める場所を限定して実施。初めて用具に触れる子もおり、楽しみながら臨んだ。剣道は日頃の練習の成果をぶつけ合い、白熱の試合を展開した。

 スポーツチャンバラ総合優勝の市内津守の姫野虹輝君(9)=森岡小4年=は「自由に動いて打ち、防ぐのが楽しい」と話した。

 県協会は今後も体験講座・試合(今月25日午前中、市内の津留小体育館)などの催しを続ける。阿部理事長は「心身を育む競技の魅力を多くの人に広めたい」。

 競技や教室の問い合わせは県スポーツチャンバラ協会の阿部理事長(090.3737.9656)。

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 第10回青空剣道チャンバラ大会の剣道の優勝者は次の通り。

 ▽低学年 加藤稜葵▽高学年男子 富来奏多▽同女子 加藤羽留

<メモ>

 約50年前に誕生したスポーツチャンバラは国内で約40万人が親しみ、競技人口は増加傾向にある。ただ、県スポーツチャンバラ協会関連のクラブなどで受講・指導している人は数十人にとどまるという。剣道は全国的に学生ら初段合格者数の減少が課題となっている。

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