第26代高校生平和大使 核兵器の恐ろしさ伝えたい 広島で結団式

活動への決意を新たにした高校生平和大使の結団式=広島市中区加古町、JMSアステールプラザ

 核兵器廃絶を国内外で訴える第26代高校生平和大使の結団式が11日、広島市であった。長崎県を含め16都道府県から選ばれた22人が参加。「戦争や核兵器の恐ろしさ、人の命の大切さ、尊さを伝えていきたい」などと決意を語った。
 結団式で同大使派遣委の小早川健共同代表(72)は「熱い正義感と情熱をもって頑張ってほしい」とあいさつ。22人へ任命証が手渡された。
 鎮西学院高2年の大澤心春(こはる)さん(16)は「長崎を最後の被爆地にするために、平和の大切さを考えるきっかけづくりをしたい」。幼少期に東京電力福島第1原発事故を経験した福島県立会津高3年の五十嵐まど佳さん(17)は、「平和について無関心な人は多くいるが、無関係な人は一人もいない。次の世代への影響が懸念される核や放射能の怖さを知ってほしい」と力を込めた。
 10日に研修があり、被爆者の原田浩さん(83)が被爆講話。「平和活動の原点は被爆体験。被爆者の思いを体験継承につなげてほしい」と思いを託した。
 高校生平和大使は1998年に長崎で発足。今年8月には4年ぶりにスイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪れ、核廃絶の署名を届ける予定。

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