元バルセロナDF、保釈請求が却下され拘留継続へ

写真:強姦の疑いで勾留され、保釈請求も却下されたD・アウヴェス ©Getty Images

バルセロナの地方裁判所は6月12日、かつてセビージャやバルセロナでもプレーしたブラジル代表DFダニエウ・アウヴェスの拘留を継続する決定を下した。

ダニエウ・アウヴェスは昨年12月30日、バルセロナ市内のナイトクラブのトイレで23歳の女性を強姦したとして女性から被害届を出され、今年1月20日にバルセロナ当局に身柄を拘束された。

当初は「女性のことは知らない」と容疑を否認していたが、後に「合意の上で関係を持った」と供述が二転三転。裁判中も2度にわたって保釈請求を出していたが、逃亡の恐れがあるとしていずれも却下されていた。

今回、ダニエウ・アウヴェス側は「保釈されればバルセロナ市内で子どもたちと一緒に生活するつもりなので、逃亡の恐れはない」と主張していた。彼の弁護士も「逃亡することは考えられない」として保釈請求をしていた。子どもたちをバルセロナ市の中心部にある学校に通わせるなど「人生のプロジェクトを設計している」ことをその理由に挙げていた。

しかし裁判所側はこれを「架空のプロジェクト」だとして却下。仮に彼の母国であるブラジルへと“逃亡”した場合、スペイン当局が再び彼の身柄を拘束するのは難しい状況にあるため、引き続き逃亡の恐れがあるとみなして拘留を継続することになった。

ダニエウ・アウヴェスは2021-22シーズンにバルセロナでプレーした後、2022年7月にメキシコの名門プーマスに移籍していた。しかし今回の事件によってダニエウ・アウヴェスが逮捕されると、プーマスは即座に彼の解雇を発表。さらには契約時の規約に違反したとして450万ユーロ(約6億7550万円)の損害賠償金を請求している。

また、「バルセロナで子どもたちと一緒に生活する」というダニエウ・アウヴェスの主張に反し、逮捕当初は彼を擁護していた妻も証言が変化したことを受けて離婚の意思を表明するなど、家族のサポートも失いつつある。

完全に“四面楚歌”状態だが、いずれにしても拘留は裁判が終了して判決が出るまで続くことになりそうだ。

© 株式会社SPOTV JAPAN