石木ダム 佐世保市長が建設予定地を訪問 就任後初めて

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業で、宮島大典市長が11日、4月の就任後、初めて反対住民への就任あいさつのため建設予定地を訪れた。
 同市水道局によると、波戸勇則町長の案内で、予定地で暮らす13世帯中、8戸を2時間ほどかけて回った。不在だった3世帯は封筒を投函(とうかん)した。事前連絡はしていない。
 宮島市長は12日、取材に対し「従来の(絶対反対という)お話をいただいた。理解を求めるとかまで話はしていない」と述べた。
 宮島市長と対面した反対住民の一人はダムの事業費や水需要など、事業の疑問点を尋ねたが、明確な答えはなかったという。「休みに突然来られても」と困惑し、「会うのであれば事業を勉強してからにしてほしい」と注文した。封筒が自宅に投函された別の住民は「文書はなく名刺だけ。現地を訪ねたというパフォーマンスではないか」と冷ややかだった。

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