足尾の移ろい45年を絵に 宇都宮で埼玉の鈴木さんが個展

足尾を描いた作品が年代ごとに並ぶ個展=12日午後、県総合文化センター

 旧足尾町(現日光市)へ足を運び「足尾」を描き続けている埼玉県草加市、画家鈴木喜美子(すずききみこ)さん(79)の個展が12日、宇都宮市本町の県総合文化センターで始まった。

 鈴木さんは両親を相次いで失ったばかりだった1978年、たまたま訪れた足尾銅山の光景に衝撃を受け、それ以降45年間にわたり現地を訪れ、製錬所やその周辺などを描いている。個展には油彩画59点と素描13点を展示した。

 80年代、90年代、2000年代と年代ごとに力作が並び、色や構図の変化が見られる。ヘリから俯瞰(ふかん)した作品もある。

 鈴木さんは「足尾の移ろいを感じてほしい」と語り、足尾に目を向けるきっかけにもなるよう願っている。個展は18日まで。入場無料。

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